行動観察について
近年の小学校受験では行動観察の分野に重点をおく小学校が増えています。
学校によってはペーパーテストの成績がトップクラスでも行動観察での得点が低く不合格になるケースもあるようです。
行動観察とは何でしょうか?
いわゆる目に見えない学力、非認知能力とでも言うものでしょうか、お話を聞いてその子どもが相手に対してする受け答え方、また集団の中ではどんな行動をとるか、そのような様子を多岐に渡り観察されます。
家の子どもは「ペーパーは得意だが行動観察が苦手」と言うご相談も多く頂きます。
ですから行動観察の専門塾が存在し繁盛しているようです。
親の手を離れ、いつも注意される園の先生も不在、試験場の知らない優しい先生方の中で子どもは、いったいどんな行動をとるのでしょう?
仕事がら多くのお子様を見て参りましたが、そのような状況下のお子様の様子を想像するに至り、少し恐ろしい思いさえ致します。
殆どの子どもは、何の躊躇もなく全く自由に行動すると思うからです。あるいは気弱なお子様は固まってしまうでしょう。それまで塾でどんなに練習を重ね注意され続けてきても。
行動観察とはご家庭中心で成長してきた短い人生の中、身に着けた社会性をお子様が現場で披露し、それを学校側に評価される時です。
6才までに培われたお子様の社会性に、もし未熟な部分があるとして、外部の教室で修正可能なのもでしょうか?「図形や数の問題が苦手」と言う話ではないのです。
毎日の生活の中のいろいろな場面で社会性は少しずつ育ちます。まずはご家庭の中で、ご両親との間で、そして園の生活へと関係は広がって行きます。
本当に幼い時にも、まずわが子の様子を良く見る事から始めましょう。
子どもとのやり取りを大切に正確にと心がけてゆく事です。これは私が実践して来た事ですが、話をしていて何かズレた対応をわが子に感じたら、本題に引き戻すため、その度に、もう一度こちらの話をゆっくり繰り返し、子どもに向けて、それは何の事か、何故そうなるのか、聞いてみて下さい。ズレた行動についても同じですが、子どもに問いかけるタイミングを見逃さないように。丁寧に子どもとやり取りすればそのズレをお互い理解できます。
そんな毎日を過ごしているうちに、親が思う社会性というものを子どもも身に着けてゆくのではないでしょうか。
なお具体的な方法については次回のブログでご紹介させて頂きます。